楢崎住宅とは別会社の楢崎木材工業所というのもあるんです。こっちの会社は製材や材料の仕入れ、はたまた大工さんや土建屋さんに材料を売ってるんですが、もともと楢崎木材のほうが最初に設立してるんですね。昔は大工さんが刻んで家を建てるのが当たり前で、その柱や桁、鴨居などの造作材は全て無垢材を製材し納めていました。まあ時代の流れなんでしょう。今や住宅の構造材はプレカット、材種も集成材がほとんど。造作材も建材なんです。・・あ、否定ではないですよ。実際うちが今建てている住宅はそうですしね。でもでも木（原木）が売れない（製材しない）と木材業（製材業）は商売あがったりなわけです。実際に周りの製材所はうちを合わせて１軒だけ（稼動してるのは）という状態です。 と言ってもどうしようもありません。逆にプラスに考えると製材機械がある。有り余る（笑）在庫もある。ちょうどいいタイミングで依頼もあった。ということで製材を使ってカウンターを製作してみました。

これが製材後。けやきは外側の皮の部分（画像で見ると外側の白いところ）はぼそぼそですのでこれを取り払います。要は中の赤みの部分を使用するんですね～。しかし製材するとなかなかいい木目になったな。

で、次。ケヤキの塗装は何がいいのかな？と考えた末に、やっぱこれでしょ！はい、えの油！ ・・とはいってもほとんどの方が知りません。これは何かと言えば、エゴマの種子からとれる油なんですね。食用にもなるそうです。画像はすごいですね～笑　自分の会社にあったもんなんですが手書きが笑ってしまいます。・・ん？一升8000円！？高っ！これ高すぎて売れ残ってたんじゃないの？と自分でもびっくりですな。 ただこのえの油、ちょっと注意点がありまして、まず塗りすぎるとけやきが真っ黒になる、適度なメンテ（塗りなおし）が必要、べたついて埃が付く、などがあります。そこもふまえて（お客さんに了解得て）塗ってみます。

塗るときもスポンジでは吸い過ぎてだめなので、綿の布で塗りこみます。ケヤキは吸い込まないので大変だな、こりゃ。ただ塗ったところは光ってきました。手前のカンカンに入っているのがえの油です。実はあの一升瓶から出してみると、油の固まりが出たのでわざわざ湯銭して、しゃばしゃばの状態に戻してあるという工程も付け加えておきましょう。ちなみに古いからという原因ではなく、えの油は冷えると固まるみたいです。ちょっと暖めてから使用するみたいですよ。

はい！完成！なかなか味が出てきましたね～。なんだか売るのがもったいなく自分で使おうかしら？という思惑もちょっと出てきましたがそこは我慢我慢。 後は養生して納品します。 あれ？これで終わり？と思われるかもしれませんが、これで完了です。最近流行のセルフビルドってやつなんです。お客様はテーブルの板だけを注文されて後は自分で脚を付けるという流れです。テーブル一式を買われるより格段に、格段に！安く済みますしね。（実際に無垢のテーブルなんぞはびっくりするくらいの値段です）まあ自分の手間は別ですが。 このテーブルに使用する板はうちの在庫品を利用してるんでお値段も言い値！かな？イイネ！笑　興味のある方はお問い合わせフォームから御連絡くださいな～。後日出来上がったテーブルも随時御紹介しますよ。