なんやかんや
2016/03/01
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さて先日、「住宅省エネルギー技術設計者講習」なるものを受けてきました。皆さん御存知かもしれませんが、簡単に言うと住宅の性能基準が平成25年度の新基準に変わり、それが2020年までには適合義務化に変わるというものです。 ・・??なんじゃそら?と思われる方が多いかもしれません。まあそらそうでしょう。この法律は最終的には施主様のためなんですが、(建前はエネルギーを削減するという環境的考えと思っています)施工するのは工務店やビルダーさん。住宅がどんな仕様になっているのかなんてわからなくて当然だと思います。(説明義務はあるでしょうけど) 単純に言うと、化石エネルギーの枯渇問題や、地球温暖化の問題があり、さらに家庭用エネルギーもどんどん増えていっているので今後それじゃまずい!ということで住宅の仕様を省エネに変えましょう!というものなんです。
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みなさんもどこかで「ゼロエネルギー住宅」というのを聞いたことがあるのではないでしょうか?要は住宅から排出されるエネルギー(照明や、給湯器などなど)と取り入れるエネルギー(簡単にいうと太陽光エネルギー)が決められている数値に適合したという住宅のことなんです。(いわゆるZEH。ゼッチと呼びます。光熱費がゼロという意味ではありませんよ)今回の25年度基準は、地域によってエネルギー数値が出ており、使用する給湯器や窓、断熱材で計算し、その数値に適合するかどうかというものなんです。ちなみに滋賀県はほぼ5地域(大津の一部は6地域)で0.87という数値になっております。この数値は「外皮平均熱貫流率」です。とまあ簡単に言ってますが非常にややこしい。外壁の面積や窓などの開口を計算し、サッシや断熱材の熱貫流率を計算し、うんぬん。しかし今後義務化になるので必死に勉強しましたよ。(最後に考査があるというので) この基準、今後住宅を建てるのに一番のネックになるのは断熱材ではないでしょうか?? 当然ビルダーやメーカーなどは対応してると思いますが、まずこの基準を満たすのに使用する材料の価格が高い。どんどん住宅の価格が上がってくると思われます。(まあ流通が多くなると価格は安くなるでしょうけど)あと、断熱材の性能基準もあがるので住宅の仕様も多少なりとも制約が出てくるんじゃないかなぁ~。と不安を煽りましたが、エアサイクルは違います。そうです。うちはエアサイクル。このエアサイクルはエアサイクルで断熱性能は何の問題も無く基準クリアできる部材があるんです。(現に今までの物件も対応できる断熱仕様で施工してます)しかも環境(自然エネルギーの利用)も人も(ヒートショックの問題)優しい仕様ですしね。講義を聴きながら「ほうほう、なにやら小難しいことも仰られておるが、何の問題もないじゃん!」とひとりニヤニヤしておりました。(あ、当然考査は合格しましたよ)
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さて話題も変わり、前回の地鎮祭の続き。 地鎮祭も終わったので早速地盤調査を開始すると「軟弱地盤」と出ました。まあこれはいいんです。軟弱な地盤は結構どこでも見受けられますんで。さてここからが問題。 なんとここはかの「埋蔵文化財包蔵地」ではないですか!ここで知らない方の為に説明を。 この地域に指定されていると、この土地は掘ったらなんか出ますよ、だから調べさせてくださいね。という土地。※詳しくは周知の埋蔵文化財包蔵地で検索してみてください。 この調査方法も、慎重工事、立会い検査、試掘と三段階あります。慎重工事は名前の通り「慎重に工事してね」という意味。慎重な工事の意味がわかりかねますが。次に立会い検査。これは市の担当者が立会いでちょこっと掘ってみるだけのもの。最後に試掘。これはこの場所はなにかしら出てくるのでガッツリ掘って調べさせてねというもの。 ・・完全に油断してました。「まあ慎重工事やろ、最悪立会いかな~」と思っていたらなんと「試掘」!!おいおい。しかも担当部署に打ち合わせにいくと「いや~4月まで重機の空きがないんですよ」とのこと。ちょっと待てぃ!!もう契約も交わし、完成引渡しも伝えてるんですよ?どこかのブログでも書いてましたが、予算が出ないから待ってね。ということなんでしょうか?これには全く納得いきません。仮に4月引渡しで3月にアパート引き払う方の物件でこの試掘調査対象の現場ならだれが責任を負うのでしょうかね?
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その後現場に急いで戻ると・・ああもう収拾つかない感じ。いわゆるカオスです。 器を、いや気を取りなおし、 私「・・どんな感じです?」 担当者「いや~ここに水路があるなんて!」 私「・・そうなんですか。で?いつ終わります??」 担当者「そうですね~この溝がそうなんですよ!こっちに続いてるな。こっちも掘ってみます」 私「いや、いつぐらいに終わるのかと」 担当者「そ~ですね。今週掘ってみてそこから調べてみますんでまた連絡します!」 私「・・わかりました。」 結局いつ終わるのかは後日連絡ということで本日は終わり。 これね、逆に私が調査員とか担当者であれば業務を遂行している、法律にも基づいてやってる!という任務感といいますか、使命感といいますかそれはあると思うんですが、建築する側とすればまさに大迷惑なわけで。別に否定はしませんよ。こういった文化にも多少興味はありますしね。ただそれなら建築前にやっといてよ!って感じです。なぜならこの埋蔵文化財包蔵地というのは前々からわかっており明確に区域が表示されてるんですよ?で、いざ建築するタイミングで行う意味がわからないわけであります。 何回も言いますが、お金を出して土地を購入したは良いが、いざ今回みたいに試掘でわけのわからん(おっと失礼しました)ものが出てきて工期の延長の損害はだれが責任を負ってくれるのでしょうか??引渡しのアパートや、いついつまでにオープンの予定の物件もあるでしょう。ちなみに不動産売買の契約時に説明義務はあると聞いてます。(弊社は不動産売買はやってないのでそこまではわからず。) 次回はこの続きをお伝えしますが、なんならここまで掘ったんだし金でも出ないかなと少し開き直ってるのは大目に見て下さい。
まずは、
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