このエアサイクルホームシステムは、空気が暖められると上昇する、といった性質を利用し基礎の空気が壁内部を通り、屋根から排出される、といったシステムです。この隙間に換気システムを取り付ける予定。ちなみに空気が屋根から排出するのは春～秋まで。当然冬は空気が循環するのみで排出はしないですよ。換気の排出システムはスイッチひとつで開閉します。

で、サッシ等の開口部は下地がないとサッシが取り付けられないので断熱分の厚さの下地を先行して施工しておきます。サッシは当然外付けになります。

この斜め部材がスジカイ。昔はびっくりするほどありませんでした。なぜ構造、耐力壁の話をしたか？それはこのエアサイクルホームシステムはスジカイ工法のほうが住宅の木材環境がより優れているからなんです。スジカイ工法のほうが柱やスジカイに直に空気が触れるから、ということなんですね。これが構造用合板で外壁を覆ってしまうと構造用合板にしか空気が触れず、肝心の構造材（柱など）は蒸さってしまいます。別にスジカイが構造上弱いということではなく、本数が増えるといったことであり、構造上は全く問題なないでしょうね。どんな地震でも地割れが起きればどうしようもありません。それよりは木材を長持ちさせるこの工法のほうが、住宅を長持ちさせるいい環境が出来上がります。

これが棟の換気BOXです。妻側の換気BOXと連動して開閉できるようになります。春～秋までは開けて温まった空気を排出し、冬は閉める、といったシステムです。この換気BOXの周りも当然断熱材で吹き付けます。画像の黄色いもこもこが断熱材です。決して汚れなんかではないですよ。